富山県経営品質協議会活動内容 定例会

3月度定例会 (2003/3/24,25)

活発な質疑で盛り上がった両定例会

 第1グループの定例会「アセスメント基準書研究会②」=「組織プロフィール」が3月24日(月)に、また、第2グループの定例会「経営品質アセスメント入門⑤」=「4.戦略の策定と展開」が3月25日(火)にそれぞれ開催され、両グループとも前回以上の質疑が交わされ活発な定例会となりました。

 第1グループは、「組織プロフィール」の冒頭にある「価値」前提について、植木アドバイザーが重点的に解説をしました。「価値前提」はリーダーシップをはじめとして各カテゴリーに通底するテーマでもあり、また「分かりにくい」というアンケート意見もあったことを意識しての重点解説でした。「価値」=「主体の欲求を満たす客体の性能」という、いささか抽象的ながらも普遍性のある簡潔な定義を提示し、具体例をあげながら解説しました。

 「価値」理解のポイントの一つは、定義に言う「主体」と「客体」(自分と相手・対象)が、問題となる場面・状況によって変わりうるということ、言い換えれば「誰にとっての」価値か、ということです。例えば、「顧客価値」というときには、主体=顧客であり、客体=製品・サービスであり、従って「顧客の欲求=ニーズを満たす製品・サービスの性能=機能品質・コスト等」が「価値」ということです。また、組織にとっての「価値前提」というときは、主体=組織/客体=組織であって「自社(主体)が組織(客体)としてどういう性能を持ちたいか、持たねばならないか」という理想的自己像の客観化という意味合いを持ちます。価値前提の典型はJQAの「基本的理念」ですが、それに準拠していえば、価値前提は、顧客・社員・社会などの利害関係者(主体)「にとって」の企業(客体)の性能(価値)、ということを必然的に含むものとなります。言葉のレベルでは、いささか複雑なように思われますが、上記の定義をしっかり咀嚼して味わってみてください。

 「価値」理解のもう一つのポイントは、価値の「判断基準」は主体によってまちまちである、という日常の経験と見合う事実をしっかりと確認することです。客体の性能が「良い-悪い」「高い-低い」と判断する「基準点・基準線」は、その主体の置かれている「状況・立場」によって異なるということです。この当たり前の事実から、「顧客(層)の特定」「特定された顧客(層)のニーズ」の重要性も導かれます。バラバラな価値観をもった人々のニーズに多種多様に応えるよりも、ある程度絞った顧客層の価値観・ニーズに重点的に応えることの方が、経営効率的に言っても賢明であり、また顧客にとってもより高い価値をもたらすものであることは自明だからです。この点は、質疑にあった「CSとコストの両立」問題の一つの回答にもなるものです。

 第2グループは、保坂講師による「4.戦略の策定と展開」の解説とグループ討議がなされ、最後には質疑も活発に行われました。戦略の策定と展開にあたっては、まず「顧客本位の卓越した業績」を目指す観点から「理念-顧客価値-ビジョン-戦略・実行計画」というタテの流れの「一貫性」と、部門間・パートナー間等とのバランスの取れたヨコ連携の「整合性」が重要であることを保坂氏は強調されました。戦略の策定においては、外部要因(経営環境)・内部要因(経営資源)および内外要因の適合性を、SWOT分析など適当な分析手法を活用して行い、それに基づいた「実行計画」を「資源配分」にまで落とし込まなければ現実的な実行可能性は見込めないことを再確認する必要があります。また、戦略の展開においては、いわゆる「目標管理」「方針管理」に典型的に見られるように、戦略課題=重点施策の「PDCAサイクル」を回すことが基本です。また、展開に当たっては「部分(部門)最適」(セクショナリズム)の弊害除去に対する強いリーダーシップが不可欠です。