富山県経営品質協議会活動内容 定例会

7月度定例会 (2002/7/29,30)

「第3回定例会」開催
「1.リーダーシップと意思決定」と「2.経営における社会的責任」
「経営の方向性・経営の推進力」を決める重要視点を確認

 「第3回定例会」=「経営品質アセスメント入門③」が、保坂氏を講師にお招きして、7月29日(月)・30日(火)の2グループに分けて開催されました。ビデオ学習(第1回)と「組織プロフィール」レビュー(第2回)を通じた「経営のしくみ」の自己診断における重要視点の確認学習をうけて、今回からいよいよ各カテゴリーのポイントの学習に入りました。

 保坂氏は、研修の冒頭に、前回宿題となっていた(1)価値提案のタイプ(どのような価値を提供して勝負するのか?)/(2)主要顧客とその顧客価値の明示(お客様、特に大事なお客様は誰で、本当は何を求めているのか?)/(3)顧客価値提供において競合に勝つための成功要因(自社の価値提案タイプの領域で競合優位レベルを獲得するための条件は?)などのふりかえりを行い、今回以降すすめていく各カテゴリーの理解において常に根本的ベースになるものなので、必ず経営幹部陣自らが関与して「明確に」するように求めました。上記項目の明確化自体が、実は「リーダーシップ」発揮の生きた実践そのものであるということを示唆されてのことです。

 「1.1経営幹部の役割とリーダーシップ」においては、「方向性明示」と「率先垂範」がリーダーシップを考えていく上でのキーワードになりますが、その上で、①進むべき方向=ビジョン、顧客重視・クオリティ重視の姿勢の明確化、②方向・姿勢の社内外の利害関係者への浸透・共有方法、③浸透・共有にあたっての経営幹部の率先垂範のあり方、④浸透度・共有度の把握確認方法、の4点に絞って討議発表していただきました。上記4視点は、組織の「理念・ビジョン」に関する「PDCA」を意味するものにほかならず、まさに経営幹部自らのマネジメント原則(PDCA)の率先垂範こそが問われているわけです。(*ちなみに、植木アドバイザーによれば「方向・方法明示」→「率先~共有」→「把握・確認」というプロセスは、各カテゴリーに汎用的にあてはまるので、基準書を何回も読みながら再確認しておいてくださいとのことです。)保坂氏は、率先垂範の具体的なあり方の一つとして、「トップが現場に顔を出し、社員の声に耳を傾ける」ということを示唆されました。

 「1.2意思決定と合意の仕組み」においては、日々の経営活動における意思決定が「オープン&フェア」に行われ、かつ、それが社員の「自主性・創造性」を引き出すような自由闊達なものとなるように経営幹部がどのように腐心しているのかが問われています。これは無論、例えば"ガラス張り経営"や"民主的マネジメント"といったお題目を唱えるレベルでの問題ではなく、「1.1」で示された理念・ビジョンに基づいて経営幹部自身が日常的に「本気で」「身をもって」率先することの延長線上にあるテーマです。

 「2.経営における社会的責任」においては、法規・約束遵守は「義務的責任」として当然ベースになるものですが、それを基礎にして各々の企業の実態に応じた"身の丈"に合った取り組みが大切です。環境問題ひとつを例にとってもわかるように、企業の社会的責任は、今や、受け身で「やむを得ずやる」ものではなく、顧客・市場の信頼を獲得して業績を向上させる上で「戦略的に取り組む」べき積極的なテーマになっています。基準書の右ページにある「考え方」を再度熟読吟味しておいていただきたいと思います。

 研修終了後に、経営品質向上活動の生きた実践事例として、富山リコー㈱様がITを活用した成功事例を紹介して下さいました。ともすれば、我々は成果の素晴らしさだけのほうに目が行って、安直な手段を求めがちですが、経営品質向上を結実させるには、経営品質の考え方のしっかりした理解に基づく「息の長い地道な取り組み」が大切だということを実感させられました。