富山県経営品質協議会活動内容 定例会

9月度定例会 (2002/9/26,27)

「第5回定例会」開催
「4.戦略の策定と展開」
「顧客本位の卓越した業績」を実現する戦略~実行計画の要諦を確認

 「第5回定例会」=「経営品質アセスメント入門⑤」が、保坂氏を講師にお招きして、9月26日(木)・27日(金)の2グループに分けて開催されました。これまでの学習を通じて、一貫して強調されてきた「顧客起点」「顧客本位」の観点をベースとして、経営ビジョン(あるべき将来像)の実現に向けて、どのような着眼点から具体的な戦略・実行計画を策定し、展開していくかの学習を行いました。

 前回の宿題となっていた(1)変化する顧客・市場の理解のための情報収集活動はどのようになされているか?/(2)その収集情報から顧客ニーズが分析~解釈~仮説されているか?/(3)その仮説に基づいた継続取引=信頼関係強化活動を行っているか?/(4)苦情対応方法・対応基準を明確にしているか?/(5)顧客満足を聞いて確認しているか?…などの「顧客・市場の理解と対応」のふりかえりを行い、今回の「戦略の策定と展開」の大前提となることを再確認して、具体的な各論の学習に入りました。

 「4.1戦略の策定と形成」においては、戦略策定において「一貫性」と「整合性」の基本軸がブレないことが肝要です。「一貫性」とは「経営理念・顧客価値・ビジョン」(顧客本位の卓越した業績)の観点からして一貫しているかということで、いわば垂直・タテの展開につながるものです。また「整合性」とは、部門間・パートナー間との連携が顧客本位・卓越業績の観点からして整合=バランス」しているかということで、いわば水平・ヨコの展開につながるものです。この一貫性・整合性を前提にして、外部要因(経営環境)・内部要因(経営資源)の分析や内外要因の適合分析(SWOT分析)を、適当な分析手法を活用して行い、それに基づいて、現実的に実行可能な「実行計画」に落とし込むための「資源配分」にまで具体化することが必要です。その際に、経営幹部や策定スタッフが仮説を持って徹底対話することが大切であり、仮説~対話のない独断的戦略は、実行段階で破綻しやすいことを銘記すべきでしょう。

 「4.2戦略の展開」とは、全社的戦略課題を部門・課毎の実行計画=行動計画へと展開させる局面のことですが、いわゆる目標管理ないし方針管理に典型的にみられるように、戦略の「PDCA」サイクルを回すことが基本です。戦略の展開においても当然「一貫性」「整合性」が前提としてありますが、この点でよく見られる弊害は「部分最適=部門最適」(セクショナリズム)ですが、これによる一貫性・整合性欠如は顧客満足を大きく阻害するものです。保坂講師の紹介された様々な成功事例の企業の基礎には、必ずこの一貫性・整合性を徹底志向する風土が共有化されていることを再確認したいものです。

 総括として、植木アドバイザーが、戦略の「略」とは"区画"をも意味していることから、戦略とは「戦いの範囲・舞台」つまり「ドメイン(事業領域)」を定めることが大前提となることを強調しました。具体的には、この間一貫して強調されている「御社のお客様は誰ですか?」「そのお客様に提供する価値は何ですか?」「その価値をどのように提供するのですか?」ということの自己認識が明確にされていなければ、戦略の策定は"絵に描いた餅"に過ぎなくなることを説きました。