「経営品質」って何? なぜ「経営品質」なの? (2)

《時代は変わった》
"製品の品質"から「経営の品質」へ
"モノの良さ"から「仕組みの良さ」へ

「経営品質」とは...

 「品質」(クオリティ)というと、これまでは「製品の品質」を指すのが一般的であり、また妥当でもありました。高度成長期をへて欧米先進国にキャッチアップする成果を上げられたのは、TQCなどをはじめとした製品の「品質改善」への真剣な取り組みの賜です。
 しかし、製品の品質さえ追求すれば顧客・消費者の要求・期待に応えられたのは、もはや過去のことです。今や先進各国はサービス経済化の基本潮流に加えて、グローバル市場主義の潮流のもとで、「供給過剰」慢性化の時代、つまり需要側=市場・顧客側に主導権が移った時代に入っています。これまでのような供給側=企業側主導の考え方、「製品品質を向上させれば売れる」「良いものを安く作れば売れる」といった考え方は適用しなくなっているのです。
 このような「顧客主導」の流れへの対応は、近年「顧客満足(CS)」「顧客価値」(顧客が評価する企業の価値)重視の考え方のもとに各企業で取り上げられています。しかし、ややもすると単なる接客マナーレベルでの対応に終始したり、口先だけのスローガンに陥ったりという事例が多かったのも事実です。このようなことの反省に立って、業績向上につながる真の顧客重視を実践するには、企業の製品・サービスは言うに及ばず、企業の「あらゆる部門・あらゆる業務」を「お客様の要求・期待の視点」から見直すことが最重要の経営課題であるという認識が、好業績企業を中心に広まってきています。
 このような「顧客の視点」から見た「経営の仕組み」の質的レベルを表わす概念が「経営品質」です。つまり、経営品質とは単に製品・サービスの品質を意味するのではなく、顧客によって競合他社との比較の上で評価され、支持される「企業活動のトータルな質」(マネジメント・クオリティ)を意味するものなのです。
 「経営品質」向上の考え方は、アメリカ産業復活の源泉とも言われる「マルコム・ボルドリッジ国家品質賞(MB賞)」に始まり、我が国では(財)社会経済生産性本部が1995年に創設した「日本経営品質賞」に反映され、各地の各種経済団体を母体とした活動として急速に普及しています。